Blancpain GT Series AsiaRound 1&2 SEPANG INTERNATIONAL CIRCUIT

Blancpain GTシリーズ・アジア開幕戦。
BMW Team Studie、順調ながらも悔しい船出。

子から父へと、ステアリングは託された。チームは走り出す。

開幕戦直前、現地入りしたチームにひとつのニュースが飛び込んできた。No.82を浦田健選手とともにドライブする予定だったエヴァン・チン選手のFIAドライバー・カテゴライゼーションが、ブロンズからシルバーへとワンランク引き上げられたという知らせであった。よろこぶべきことであるが、今シーズンBMW Team Studieが参戦するGT4クラスにおいて、ドライバーはブロンズ・ドライバー同士のペアと定められている。従って、ランク・アップによりエヴァン選手はNo.82へ乗ることができなくなってしまった。チームはこの急遽の事態にも冷静に対応。リザーブ・ドライバーとしてスタンバイしていたマックス・チン選手にNo.82のステアリングを託すことにした。マックス選手はエヴァン選手の師でもあり、また父親でもある。速さを追い求める父子鷹。その絆に助けられ、チームはアジアでの戦いに臨む。

公式予選

慣れ親しんだサーキットとはじめてのマシン。公式予選は堅実に。

4月14日(土)、シリーズの火蓋が切られた。開幕戦が行われるのは、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキット。Team Studieにとってこの地は、2011年のSUPER GTにおいて、BMW Z4 GT3を駆り初優勝を成し遂げた験の良い場所でもある。公式予選は開始前にスコールが降り、濡れた路面でのセッション・スタートとなった。
レース1のスターティング・グリッドを決めるQ1は、No.81を木下隆之選手、No.82を浦田健選手がドライブし、マシンはコースへ。途中、赤旗によるセッション中断などがあったものの、No.81の木下選手は2分17秒524とクラス2番手のタイムをマーク。No.82の浦田選手も2分19秒177のタイムでクラス6番手につけ、Blancpain GTシリーズ・アジア初の予選セッションを終えた。
続くQ2ではNo.81に砂子塾長選手、No.82にマックス・チン選手が乗り込む。このセッションでも赤旗による中断があったが、BMW Team Studieの2台のBMW M4 GT4は順調に周回を重ねアタック。No.81の砂子選手は2分17秒520でクラス3番手、No.82のマックス選手は2分19秒697でクラス6番手のグリッドを得た。

レース1

ファースト・レース。小さなミスが響き、表彰台へわずかに届かず。

レース1決勝。濡れていた路面はスタート前にほぼ乾き、一転してドライ・コンディションに。エントリー台数の関係から、セパン・ラウンドはGT3/GT4クラス混走により行われることとなった。レースはローリング・スタート。グリーン・シグナルとともに、60分間の決勝レースが始まった。
No.81は木下選手がスタート・ドライバーを担当。しかし無線の不調により、ピットからの「グリーン・シグナル」コールが聞こえず、一瞬の遅れでポジションを1つ下げてしまう。No.82の浦田選手は順調なスタートで6番手をキープするも、直後にGT3クラスの車両がコース・オフ。SC(セーフティー・カー)による3周の先導走行の後、レース再開。No.81の木下選手は3番手をキープ。No.82の浦田選手は素晴らしい走りでポジションを4番手まで押し上げた。
ルーティンのピット・タイムを迎え、まずはNo.81が木下選手から砂子選手に交代。続いてNo.82も浦田選手からマックス選手へと交代し、両車は戦列に復帰する。その直後に、トラブルを抱えた車両がコース上で停止したため、すべての区間で制限速度以下の走行が義務付けられるFCY(フル・コース・イエロー)が発動。停止車両回収後にFCYが解除された際、無線の調子が安定しないNo.81では砂子選手への「グリーン・フラッグ」コールがまたも届かず、ポジションを1つ下げてしまった。
その後、砂子選手はペースを上げ3番手を回復。表彰台獲得は確実かと思われたが、終盤になり発生した原因不明のバイブレーションのために止むなくペースを落とし、4番手でレースを終えることとなった。
一方のNo.82はマックス選手が終始安定したレース・ペースを維持。一旦は後方に下がったものの、スタート順位の6番手までポジションを回復。2台のBMW M4 GT4は、トラブルなく初陣のゴールを迎えた。

木下隆之選手コメント:
「今日は学びの一日でした。このシリーズ独特のルールへの対応が十分でなく、ミスでポジションを落としてしまう場面もありましたが、マシンのポテンシャルで抜き返す、を繰り返したレースでした。明日は完璧に行ける自信がありますので、応援をよろしくお願いします。」

マックス・チン選手コメント:
「M4 GT4のフィーリングがとてもスムーズでした。FCYの際にスピード・リミッター・ボタンに問題がありポジションを下げてしまいましたが、最終的には抜き返して終えることができたので、非常に良いレースでした。」

鈴木康昭監督コメント:
「我々の記念すべき初レースが終わりました。もっと良いリザルトを狙っていましたが、はじめてだからこそのミスが出てしまいました。一方で、特にNo.82は浦田選手の走りに光るものがあり、今シーズンの好材料になるかと思います。明日までにしっかりと対策をとってミスをなくし、レース2に臨みたいと思います。」

レース2

紙一重の差でこぼれ落ちた勝利。悔しさに満ちた表彰台。

日付が変わり、4月15日(日)。チームは前日にあぶり出された問題点を解決し、万全の体制で2台のBMW M4 GT4をスターティング・グリッドに並べた。11時50分、フォーメーション・ラップがスタート。1周の後、グリーン・シグナルとともに、レース2の決勝がスタートした。No.81・No.82ともにトラブルなくスタート。砂子選手がドライブするNo.81は序盤からGT4クラスのリーダーに肉薄し、接近戦を繰り広げる。一方、マックス選手ドライブのNo.82は1周目に1つポジションを落とすも3周目にはリカバリー。その後もハードにプッシュを続けるが、オーバー・テイクには至らず。どちらも膠着状態のまま、ルーティンのピット・タイムを迎えた。
果敢な走りを見せたNo.81は砂子選手から木下選手にスイッチしコースへ。次の周にはクラス暫定トップでフィニッシュ・ラインを通過するものの、ライバル・チームも迅速にピット作業をこなし、クラス2位へと後退。またNo.82はピット・ストップでタイムをロスしてしまい、大きくポジションを落としてしまう結果となった。
No.81の木下選手は、追いすがるライバルを押さえ込みながら猛烈にプッシュする素晴らしい走りを展開。後方を引き離し、残り5分の時点でトップとの差を射程圏内である2.24秒まで縮めてきた。No.82のステアリングを引き継いだ浦田選手も、前日同様速いペースでラップを刻み2台をパス。他に戦線を離脱したマシンもあり、残り2分の時点で5番手に浮上していた。
レースはファイナル・ラップへ。No.81はトップのNo.72とテール・トゥ・ノーズの状態で最終コーナーを立ち上がる。木下選手が目一杯にアクセルを踏み込むが、ぎりぎりのところでオーバー・テイクはならず。その差、わずかに0.15秒。なんともほろ苦い、2位表彰台獲得となった。
No.82はポジションをキープし5位完走。両車ともに前日のレース1よりポジションを上げてのフィニッシュとなったが、手放しで喜べない、悔しさの残る週末となった。

砂子塾長選手コメント:
「序盤はリスクを取らず、タイヤを温存して大事に走ることに集中しました。それでもトップとは4秒差、2番手はすぐ目の前と言う状況でクルマを渡せました。木下選手がもの凄い追い上げを見せてくれたので、良いレースを見せることはできたと思いますが、結果は2位。完全に勝ちを意識した我々にとっては、非常に不本意な内容であったと思っています。この初戦で学んだたくさんの事を、次戦以降に活かしていきたいと思います。」

浦田健選手コメント:
「前半、マックスさんが丁寧に乗ってくれたおかげで、自分のスティントでもクルマのバランスが良く、2台をパスすることができました。ピット戦略で歯車が噛み合わないところもありましたが、十分修正は可能だと思っています。次戦のタイでも頑張りますので、応援よろしくお願いします。」

鈴木康昭監督コメント:
「レース2はドライバーたちの頑張りでNo.81が0.15秒差の2位、No.82が5位をつかみました。昨日もそうでしたが、このシリーズ独特のレギュレーションに対し、自分たちにまだ改善の余地があることを気づかされたレースでした。この悔しさを次に繋げ、勝利を勝ち取りたいと思います。皆様、引き続き応援よろしくお願いいたします。」

開幕戦最高位、2位。目指すはポディウムの頂点、ただひとつ。

開幕戦で結果を残しながらも、多くのことが課題として残ったBMW Team Studie。チーム・メンバーたちは大きな笑みを浮かべることこそないものの、その表情は前を向く清々しさに満ちていた。次なるラウンド、第3戦・第4戦は5月12日(土)・13日(日)、タイのチャーン・インターナショナル・サーキットで開催される。トップでチェッカーを受ける、Studie BMW M4 GT4の勇姿に期待したい。

BMW Team Studie Official Club開設。

ファンが待ち望んだ公式クラブの開設。入会するとチームのイベントに参加できたり、様々な限定品の特典を手に入れることができます。現在、クラブでは会員を募集中。詳しくは下記URLへアクセスしてください。

BMW Team Studie Official Clubはこちらから

http://teamstudie.jp/official-club/
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