SUPER GT
GT300 Class
Round 2 FUJI GT 500km RACE

SUPER GT第2戦、富士500km。
歓喜に沸く、3年連続のポール・トゥ・ウィン。

入り混じる自信と不安。深い霧の中に、光は見えるか。

第2戦の舞台は富士スピードウェイ。2016年と2017年の第5戦でポール・トゥ・ウィンを飾るなど、ARTA BMW M6 GT3にとっては大得意とするサーキットだが、その大きな期待さえもかき消すかのように、5月3日(木・祝)のレース・デイは深い霧に包まれるなかで始まった。午前中はピットからでも、ホーム・ストレートを挟んだメイン・スタンドがほとんど見えないほどの濃霧。当然、予定されていたフリー走行はキャンセルとなり、午後に30分間のフリー走行と1セッションのみの公式予選にスケジュールが変更された。開幕戦に続き、チームはここでも天候に翻弄されることとなった。

変則的な予選。重圧に打ち克ち、渾身の力で期待に応える。

午後。あれだけ深かった霧は晴れ、打って変わって完全なドライ・コンディションに。フリー走行では高木真一選手が乗り込み、セットの確認を行った。10周を走り、1分37秒811のタイムでGT300クラスのトップ・タイムを記録。3年連続となるポール・ポジション獲得への期待が俄かに高まる。
公式予選は通常と異なる、30分間の一発勝負。序盤からライバルたちが次々とタイムを出していくなか、ステアリングを託された高木選手はユーズド・タイヤで慎重に走行。マシンのバランスを確認しながら周回を重ねていく。セッション終盤、ニュー・タイヤへと履き替えてアタック・ラップに入るも、セクター3でわずかにミスを犯してしまった。しかし、そのままもう1周の連続アタックを敢行。すべてのセクターでトップ・タイムを更新し、1分36秒573のタイムで見事3年連続となるポール・ポジションを獲得した。高木選手にとってはGT300クラス最多タイ記録に並ぶ、自身13度目となるポール。午前中の重苦しい雰囲気からは一転、素晴らしくメモリアルな1日となった。

ショーン・ウォーキンショー選手コメント:
「今日は高木サンが素晴らしい仕事をしてくれて、ポール・ポジションを獲ることができました。明日のレースが、とても楽しみです!」

高木真一選手コメント:
「テストの時から、クルマのセットはチームがうまく進めてくれていました。M6は富士と相性が良く、レースを進めるうえでリスクの少ない一番前からスタートできることは重要です。ここでポールを獲るのが当たり前、といった雰囲気もあったので結構プレッシャーがかかりましたが、無事に獲れて良かったです。」

安藤博之エンジニアコメント:
「午前のフリー走行が霧によりキャンセルになってしまいましたが、3月に行った富士のテストで良いセットが見つかり、最後までその方向で行ったらポール・ポジションが獲れました。タイヤについても高いパフォーマンスを発揮できているので、明日はレースでの戦略をきっちりと組み立て、優勝できるようにしたいです。」

パーフェクトなレース。富士の裾野に響きわたる、歓喜の声。

5月4日(金・祝)、ゴールデン・ウィーク中ということもあり多くのレース・ファンが観戦に詰めかけるなかで行われた決勝。ARTA BMW M6 GT3と相性の良い富士とはいえ、今回は500kmの長丁場。前日からの好調をより確かなものとするため、メカニックたちは入念にチェックを行い、マシンをコース上へと送り出した。
スタート・ドライバーは高木選手。万全のスタートで1周目から後続を引き離し、最初のピット・インまでに2番手に対し20秒以上の大差をつけていた。スタート前のインタビューで「高木サンが20秒のリードを作ってくれるから、あとはクルージングだね」とショーン選手がコメントしていたが、それはあくまでジョーク。しかし好調を極めるM6は、そのジョークさえもあっさりと現実のものにしてしまった。
ピット・タイミングの関係から8番手でコースへ復帰するも、6周目にはトップへと浮上。セカンド・スティントを委ねられたショーン選手は危なげのない好走を見せ、後続とのマージンをキープ。チームはミスなくレースを進めていく。
72周目、ルーティンのピット・インを行い、ステアリングはふたたび高木選手へ。大きなアクシデントもなく、レース終盤にはペースをコントロールできるほどのマージンを築いたARTA BMW M6 GT3。高木選手は最後まで集中力を切らすことなく、トップでチェッカー・フラッグを受けた。3年連続のポール・トゥ・ウィン。木曜日のフリー走行からこの日の決勝レースまで、すべてのセッションでトップを譲らないパーフェクト・ゲーム。そしてこの勝利で19勝目となった高木選手は、SUPER GTにおける最多勝記録を更新。数々の歓びにあふれた、最高のレース・ウィークとなった。

高木真一選手コメント:
「最多勝はうれしいですが、チームが良いクルマを作ってくれたおかげなので、それがなければ達成できなかったと思っています。ショーンのペースも良くて、ミスなく僕に繋いでくれました。最後のスティントは気温が下がり少々コントロールが難しくなりましたが、それでも他車よりアドバンテージがあったので、優勝することができました。タイヤのパフォーマンスも高く、チームも上手くセットを合わせてくれたので、この結果に繋がったのだと思います。」

ショーン・ウォーキンショー選手コメント:
「ポール・ポジションから優勝できてうれしいです。高木サンの素晴らしい走りと、チームのみなさんのおかげで優勝できました。次戦もガンバリマス!」

土屋圭市エグゼクティブ・アドバイザーコメント:
「レースで100点満点ということはないけど、今回は限りなく100点に近いレースだった。どこかでトラブルが出ないかと心配したけど、チームもドライバーも、完璧な仕事をしてくれたね。」

勢いに乗ったまま、次なる舞台、鈴鹿へ。

完璧な展開で富士スピードウェイでのレースを締めくくったARTA BMW M6 GT3。だがその勝利の余韻に浸る間もなく、次戦は5月19日(土)・20日(日)に開催される。舞台は富士と並んで日本が世界に誇るサーキット、鈴鹿。この戦いで得た勢いそのままに、チームの活躍を期待したい。